STAGE /ARCHIVES
演劇 1985-2020
怖いお話でした。
近未来のアメリカ。85歳のマージョリー(浅丘ルリ子)が30代の男性と話しをしている。実はその男性は死んでしまった夫ウォルター(佐川和正)の若き日に似せたアンドロイド(この世界ではプライムと呼んでいる)。
マージョリーはゆっくりと認知症が始まっていてその進行を遅らせるために娘夫婦、テス(香寿たつき)とジョン(相島一之)が購入したものだった。
実はマージョリーとテスの親子の間には未だに解決できてない問題があり、その事実がちょっとずつちょっとずつ明かされていく。まるでミステリーのように…そして物語は全てプライムになった人たちで語られる…
ノーベル賞の最終候補作にもなった作品。
2014年にアメリカの劇作家ジョーダン・ハリソンによって書かれた現代演劇。
起こっていることを描写しない。会話では別なことを話しているのにその奥ではいろんなことが進行している。そんな感じ。
いやぁ大変でした。演出の宮田慶子さんに久しぶりにしごかれました。まるで演劇を始めた頃のように。
登場人物が4人だけで、どんどんみんなプライムになっていく。最後まで人間は僕ひとり。
セリフ劇の難しさを改めて感じました。
…………
主演のルリ子さんを囲んでみんなでカラオケに行った時、ルリ子さんと『銀座の恋の物語』をデュエットさせてもらいました!カラオケ画面の中にはルリ子さんご本人が映ってらっしゃって…あいじま涙ものの経験でした!
タータン(香寿さん)ともよく飲みに行きました。難しい役を一緒に乗り越えた同志!タータンありがとね!
一度テスとジョンの役をあいじまとタータンが役を取り替えて稽古をやってみた時がありました。あいじまがテスをタータンがジョンを!稽古が煮詰まっていたのでやぶれかぶれみたいなノリです。でもその時のタータン演じるジョンがかっこよかったのです!宝塚の男役ってすごい!
【公演日程】
2017/11/7~26 新国立劇場 小劇場PIT